落ち着きがない子

席からすぐに立ち上がってしまう

 「うちの子は落ち着きがありません」とお母さんが悩まれて、家庭教師をした子の話です。その子は本当に落ち着きがありません。まずは人の話を聞こうとせず、自分のことを話しをずうっと続けます。そしておもちゃで遊び始める始末。それでもなんとか、一緒に勉強をしようと机の前に座らせます。でも勉強を始めたらすぐに立ち上がって違うことを始め、最後にしかるとパニックを起こして地団駄を踏んだり物を投げたりと手の点けようがありません。しかし、工夫を重ねることでなんとか勉強が出来る状態に引き上げました。

落ち着かせるためのテクニック

 落ち着きのない子はどうしても、意識の対象が次から次ぎへと移り変わります。また嫌いなことから意識を遠ざけようとする力も強く働きます。家庭教師の指導では、トランプやカルタ、ドミノ倒しなどを常備しています。これらを使いまずは机の前に座らせます。そして遊ばせながら机に慣れてきたころに勉強に切り替えていきます。ただし、TVゲームは避けたほうがいいでしょう。意識がTVゲームに集中し過ぎて戻ってこれなくなります。できるだけ手を使うアナログで単純な遊びアイテムが、勉強のステップとして最適です。

教える側の心構え

 教える側にも心構えが必要です。それは「余裕を持って気長に待つ」ということです。遊びのアイテムを使っても座らない場合や、遊びから抜け出せない。勉強を始めたけれどすぐにやめてしまうなど実際にはうまくいかないことが多々あります。 しかし、ここで大人が怒ってしまったり諦めたりしてはいけません。もう一週間時間を空けたり、遊びや勉強の内容を何度も工夫して、子供の意識を見極めていきます。

 家庭教師の授業では週1回のペースで2,3ヶ月は時間をかける覚悟で挑みます。また、せっかく落ち着いたと思っても、家庭環境や学校問題などで嫌な事があると、ものに戻ることもあります。しかし、そういう時でも落ち着いて1から出直すつもりで対処をします。

>>>緊張する子