学習を始める前に確認したいことがいくつかあります。それはお子さんの学力タイプや性格を出来る限り把握することです。この2章にはタイプ別に分けて勉強のスタート方法を書いてあります。しかし、その前に最も大事なポイントがあります。
私の生徒で漢字が苦手な子がいます。暗記は何とかできるのですが、いざ書いてみるとなかなか綺麗にかけないのです。マス目から字ははみ出しますし、書き順はバラバラ、字のバランスも非常に悪い。いくら綺麗に書く練習もをしても直りません。もっと努力すれば綺麗になるのではと思うかもしれません。しかし、この子は軽い学習障害をもっていたのです。ですから、練習で努力をしても字を綺麗に書くことが出来ないのです。
この子の場合保護者の方が学習障害に気づき、適切な学習方法をされたために順調に成長されていますが、ほとんどの保護者の方は気づくことがありません。うちの子は勉強が出来ない、嫌いということばかりに気が向き、子供はやる気をなくしてしまいます
「できない、嫌い」といっても様々な原因があります。前の例のように学習障害(発達障害)などもありますが、一般的には複雑です。しかし、私は次の2つに大きく分けると対処の仕方がシンプルになるのではと考えています。
・環境依存型 (努力したら出来る)
・先天的問題型(努力しても出来ない))
大抵の場合、この2つの要素が絡み合っていますが、注意すべきことは努力しても出来ないことを無理にさせないことです。出来ないからといって怒ってはいけません。原因は何かをよく考え、冷静に対処することが大切です。